


散水検査とは、対象住宅の屋根や特定の箇所に水を散布して水漏れが発生している箇所を特定する検査のことです。闇雲に水を散布するのではなく、顧客から事前調査を行い、その情報をもとに水を撒くのが基本的な方法になります。疑われる箇所が大部分に及ぶ際は、ホースを使用し、箇所が狭い場合はスポイトを使用するのが一般的です。
また、サーモカメラを使用するケースもあります。サーモカメラは、物体の温度を見える化できるカメラのことです。水漏れの疑いがある箇所にサーモカメラを使用すると周りの物体よりも温度が低いため、黒色や紫色に表示されます。水の侵入箇所・経路などが一目瞭然なので、原因を特定しやすいことがメリットです。
屋根の工事を行う理由のひとつに雨漏りを挙げることができます。雨漏りは、生活が不便になるだけでなく、長い間放置してしまうと住宅に大きなダメージを与えてしまうのです。例えば、カビを発生させてしまったり、シロアリが住み着く原因になったりします。二次被害を引き起こしてしまうので、早急に解決しなければなりません。
雨漏りを解決するためには、原因を追求する必要があります。そこで、散水検査が必要なのです!


理由は屋根からの漏水箇所を特定できることです。
屋根に上ることで屋根材に割れが発生していたり、部品が飛散していたりします。ある程度箇所を絞り、そこに水を散布することで、同じ箇所から雨漏りが発生しているか知ることが可能です。
例えば、外壁の目地が劣化し、そこから水が染み込むこともあります。また、外壁のクラックやサッシ廻りに剥がれなどが発生し、漏水を引き起こすケースもあるのです。さらに、ベランダや給排水管など、住宅のさまざまな箇所が漏水の原因になります。そのため、散水検査を行い、住宅を細かくチェックしなければなりません。
散水検査は住宅のあらゆる箇所を詳しく調査して原因を追求できます。修理後にほかの箇所から水漏れが発生しているという事態に陥らないためにも散水検査が必要です。


3つ目の理由は、工事のコスト削減です。水漏れの原因を特定し可能性がありそうな箇所に工事を行う場合、施工しなければならない箇所が広範囲になります。もちろん、広範囲になればなるほど、人手が必要になりますし、使用する材料も多くなるため、費用がかさむ結果となるでしょう。
一方、散水検査を行えば、漏水の原因が特定されます。これにより、施工が必要な箇所へ工事ができるため、必要最小限の費用で済ますことができるでしょう。無駄なお金を払わないためにも散水検査は必要です。
散水検査後は調査結果をもとに的確に補修
散水検査後は、その結果をもとに適切な補修を行います。例えば、屋根材の割れや剥がれが深刻な場合、屋根葺き替え工事などを実施します。また、ベランダに原因がある場合、亀裂などを修繕します。
調査後に工事を行うことで、住宅の雨漏りを改善することが可能です。もし、原因がわからない漏水に悩みを抱えているなら、ぜひ散水検査の実施をご検討ください。
