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切妻に寄棟?さまざまある屋根形状ごとの特徴とメリット・デメリットをご紹介!

住宅の屋根は、屋内に住む人を風雨から守ってくれるだけでなく、建物内に雨水などが侵入しないようにするためにも、常に万全な状態に保つ必要があります。例えば、住宅内に雨水が侵入したとしても、日常生活に支障が無ければ雨漏りの修理にかかるコストを嫌い、しばらく放置しているケースも珍しくありません。ただ、日本国内の住宅の多くは木造住宅で、水気が大きな弱点になるということを忘れてはいけません。雨水などで、長期間木材が水を含むと、急速に劣化が進行してしまい、建物強度が低下する恐れがあります。さらに、カビや害虫の繁殖を招き、最悪の場合、家族の健康被害にまで発展する恐れがあります。

こういったことを防ぐためには、定期的に屋根の状態を確認し、必要なメンテナンスをしてあげることが必要です。また、日本の住宅を見てみると、建物の屋根の形状が異なる家が多くなったと感じませんか?一昔前までの住宅は、切妻屋根や寄棟屋根の家が多かったのですが、近年では陸屋根や片流れ屋根と言ったスタイリッシュな屋根形状が増えています。実は、屋根は、形状の違いによって、劣化するポイントなどが異なり、それぞれの屋根形状で得られるメリットと、注意すべきデメリットが異なります。
そこでこの記事では、大切なマイホームの寿命を少しでも伸ばすため、屋根形状ごとの特徴やそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。これから、注文住宅を建てようと考えている方にとっても、屋根形状は非常に重要ですので、ぜひ参考にしてみてください。

近年主流の屋根形状の特徴と注意点について

それでは、近年新築業界などで主流になっている屋根形状の特徴とそれぞれのメリット・デメリットを簡単にご紹介します。そもそも皆さんは、住宅の屋根が果たしている役割はご存知でしょうか?多くの方は、「家の中に住む人を風雨から守る」のが屋根の役割と考えていることでしょう。もちろん、こういった役割を持っているのは間違いないのですが、このほかにもさまざまな役割があります。屋根が持つ主な役割は以下のようなものです。

  • ・家や住人を風雨や直射日光から守る
  • ・台風や集中豪雨などの自然災害から家や住人を守る
  • ・家の外観の印象を良くする
  • ・室温の上昇を防ぐなど、住まいを適温に保つ
  • ・太陽光発電を行う

屋根は、もともと家や住人を風雨から守るためのものだったのですが、住環境が追及される過程で、建物のデザイン性や住空間の快適性を高めるための役割も担うようになっています。さらに近年では、太陽光発電パネルを設置するための場所として屋根が活用されるようになるなど、住宅に付加価値をつけるための場所としても注目されています。

ただ、屋根形状によっては、これらの役割をバランスよく果たせるわけではないケースも少なくありません。ここでは、昔から日本国内で人気の切妻屋根、寄棟屋根や、近年増えている陸屋根、片流れ屋根についてそれぞれの特徴を解説します。

切妻屋根の特徴

切妻屋根は、最もオーソドックスな屋根形状で、日本人が屋根と聞いて真っ先に思い浮かべる形状だと思います。切妻屋根は、大棟から両側に向かって、本を開いて逆さまに被せたように屋根面が流れる形状です。家のイラストなどが描かれるとき、四角の上に三角形がのせられているのをよく見かけますが、あれが切妻で、日本国内の戸建て住宅では昔から主流の屋根形状です。
木造、鉄骨造どちらでも採用できる屋根形状ですが、主に木造住宅で採用されることが多いです。

■切妻屋根のメリット
切妻屋根のメリットは、屋根の構造が単純ですので施工がしやすく、新築でもメンテナンスにおいても比較的安価に施工ができる点です。また、複雑な屋根形状と比較すると、雨仕舞が必要になる部分も少なく、雨漏りしにくいのもメリットでしょう。
建物の外観イメージから考えても、シンプルな屋根形状になる分、和風建築、洋風建築どちらにも合います。

■切妻屋根のデメリット
切妻屋根は、非常にシンプルな見た目ですし、昔から日本国内で長く採用されている分、どうしても建物の外観に個性を出しづらいのがデメリットと捉えられることが多いです。大規模な分譲地になると、似たような外観の家が立ち並ぶのですが、しばらく住んでいると、こういった外観上の特徴が無い点を残念に感じる方も多いようです。
また機能面で考えると、屋根がなく△に見える部分の「妻側」は、外壁に雨や直射日光が当たりますので、劣化が早くなるという点がデメリットです。

■その他のポイント
切妻屋根は、屋根同士の継ぎ目が、頂上の棟部分1箇所になりますので、雨漏りがしにくいという特徴があります。また、適度に勾配をつけておけば、雨水の排水も早いので、屋根部分の負担が少ないです。太陽光発電の設置に関しては、基本的には適した屋根形状と言えるのですが、屋根面のどちらかが南向きでないと発電効率が下がるので注意しましょう。

寄棟屋根の特徴

寄棟屋根も、古くから日本国内で人気の屋根形状です。寄棟屋根は、屋根中央にある大棟から四方に傾斜のある屋根面が流れる屋根です。一般的に、寄棟屋根は和風の日本建築に良く似合うと考えられがちですが、洋風の外観デザインにも合う屋根形状です。
寄棟屋根は、切妻屋根よりも耐風性が高まりますので、台風による影響が多い地域でよく採用されています。

■寄棟屋根のメリット
寄棟屋根は、四方に向かって屋根が流れるので、屋根に落ちた雨水も四方に流すことができます。そのため、雨水による屋根への負担はもちろん、雨樋の負担も軽減することが可能です。

さらに、寄棟屋根の最大のメリットが、他の屋根形状と比較すると、耐風性が高い点です。その理由は、屋根が4方向にありますので、それぞれの屋根面が風を受ける面積が少なくなるからです。強風の抵抗力は、受ける面積に少なからず比例するので、屋根面を4方向に分けることで、面積を小さくして抵抗力を分散することができるわけです。

■寄棟屋根のデメリット
寄棟屋根は、切妻と比較した場合、屋根の構造が複雑になる分、接合部が多くなり、雨漏りリスクが高くなる点が大きなデメリットです。上述したように、屋根の耐久性については高くなるのですが、構造が複雑な分、メンテナンスをしなければならないポイントも多く、ついメンテナンスを見落としてしまった際に雨漏り被害に発展するというケースが多いです。

■その他のポイント
寄棟屋根は、それぞれの屋根面の面積が小さくなりますので、太陽光発電の設置などはあまり適していません。太陽光パネルの設置面積があまり確保できないので、発電量が少なくなり、太陽光発電システムの設置コストの回収に時間がかかる傾向があるので注意しましょう。

陸屋根(りくやね・ろくやね)の特徴

陸屋根は、ビルやマンションなどのように平らな屋根形状で、平屋根(ひらやね)とも呼ばれます。近年では、屋上利用ができるという点で、非常に人気になっており、新築業界でも陸屋根を望む方が多いそうです。陸屋根は、屋根部分が平らになりますので、住宅全体の外観もサイコロのように直線的ですので、シャープでモダンな外観デザインが実現します。

注意してほしいのは、陸屋根は雨水が滞留しやすいという特徴がありますので、雨漏りの心配が常に残ります。基本的には、木造など、どのような建物構造でも実現可能ですが、木造で陸屋根を採用する場合、防水には十分なケアが必要になります。

■陸屋根のメリット
他の屋根形状にはない、陸屋根だけのメリットは、屋根面を屋上として利用できる点です。近年の新築業界で陸屋根が非常に高い人気を誇っているのは、コロナ禍で外出自粛が求められる中でも、自宅の屋上で子供やペットを遊ばせることができるといった点がメリットとみなされたようです。この他にも、庭が無い戸建てが増えた現在、洗濯物を干す場所としても有効活用できるなど、デッドスペースであった屋根面を、生活スペースとして利用できるのは非常に大きなメリットになると思います。

■陸屋根のデメリット
陸屋根は、屋根面に落ちた水を排水するため、排水溝が設けられていて、緩い勾配がつけられています。ただ、他の屋根と比較すると、やはり排水性はかなり悪くなるので、雨水による負担が非常に大きいです。陸屋根を採用した場合、雨漏りさせないために定期的に防水処理のメンテナンスが必要になりますので、メンテナンスコストが割高になってしまうでしょう。また、適度にメンテナンスをおこなっていたとしても、雨漏りポイントが非常に多いので、いつの間にか雨漏りが発生していて、建物の劣化が進行していた…なんてケースが多いです。
この他にも、屋根裏がどうしても狭くなりますので、通気性があまり良くなく、建物そのものへの負担が比較的大きい点に注意しましょう。

■その他のポイント
陸屋根は、屋上として活用することが目的ですので、住人が屋根の上を歩く機会が多く、屋根面の劣化が他の屋根形状よりも早いです。特に、屋根表面の防水処理の劣化は小まめにチェックしておき、定期的に防水塗装などをしなくてはいけません。この他にも、パラペット部分や排水溝の劣化などから雨漏りが始まるケースも多いので、メンテナンス頻度が高くなりがちです。
太陽光発電については、設置可能ではあるのですが、架台の取り付けが必要になりますし、太陽光パネルを設置すると、せっかくの屋上が無意味になってしまう恐れがあります。

片流れ屋根(かたながれやね)の特徴

最後は、屋根が一方向のみに流れている片流れ屋根です。片流れ屋根は、シンプルな屋根形状で、シャープな印象を与え、非常にデザイン性に優れた建物デザインが実現すると、近年非常に高い人気を誇る屋根形状です。また、屋根面の向きによっては、太陽光発電に非常に適しているという特徴がある点も人気の理由なのかもしれません。

■片流れ屋根のメリット
日本で家を建てる時には、建築基準法に従わなければならず、斜線制限というものが存在します。片流れ屋根は、この斜線制限に対応できる点がメリットとされる場合があります。
この他にも、建物の外観デザインがスタイリッシュになりますので、店舗などの屋根に採用されるケースが増えているように思えます。また、屋根面の向きによっては、太陽光発電に非常に適している点も大きなメリットですね。

■片流れ屋根のデメリット
片流れ屋根のデメリットは、一方向に屋根面が流れているので、どうしても屋根が無い方向ができてしまう点です。屋根が無い方の外壁は、直射日光や雨の影響を受けやすいので、軒がある屋根形状と比較した場合、劣化がどうしても早くなります。また、屋根に落ちた雨や雪は片方に集中することになり、雨樋の負担が非常に大きいです。
一般的に、屋根はシンプルな形状の方が接合部が少なくなるので、雨漏りリスクが低くなります。ただ、片流れ屋根は、屋根が無い方の外壁の劣化や、外壁と屋根との接合部分からの雨漏りが非常に多く、どちらかというと雨漏りリスクが高い屋根形状になるので注意しましょう。

■その他のポイント
片流れ屋根は、屋根面が一面しかないので、台風などの強風の影響を受けやすいので注意してください。耐風性に関しては、屋根の面数が増えるほど風の影響は受けにくくなるので、一面しかない片流れ屋根は、どうしても風の影響を受けやすくなります。
ただ、太陽光発電設備に関しては、パネルを設置できる面積が広くとれるので、非常に適した屋根形状と言えます。

まとめ

今回は、さまざまある屋根形状の中でも、現在、日本の新築業界でよく採用される屋根形状の特徴や注意点をご紹介しました。日本国内では、古くから切妻屋根が採用されることが多かったのですが、これは施工性の高さやシンプルで雨漏りに強いなど、屋根形状としてのバランスが非常に良いからです。ただ、建物の外観に個性を出しにくいという点で、他の屋根形状を選択する方も多くなっているようです。

特に、陸屋根に関しては、コロナ禍で外出自粛を求められた際でも、お子様やペットを日光の下で遊ばせることができるという点でここ数年一気に注目度が高くなったように思えます。屋根は、どのような形状を選んでも、似たような機能性やメンテナンス性を持っていると考えるのは大きな間違いで、建物を長く良い状態で保ちたいのであれば、自宅の屋根形状の特徴をきちんと学んでいかなければならないと考えてください。

自宅の屋根について、どこに注意すれば良いのか分からない、そろそろどこか悪くなっているのではないかと心配…という方がいれば、お気軽に住まいるドクターまでお問い合わせください。

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