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屋根点検のポイント。屋根材ごとのチェックポイントと点検頻度について

今回は、住宅のメンテナンスの中でも特に見落とされがちな屋根の点検について解説します。

皆さんは、自宅の屋根について、現在どのような状態になっているのかきちんと把握されているでしょうか?こういった質問をされたときには、残念ながらほとんどの方が「屋根は日常生活の中で目に入らないし、状態なんて分からない…」と答えます。住宅の中でも内装部分や、外壁の劣化に関しては、普段の生活の中でよく目につくことから、致命的な問題が発生する前にメンテナンスを行うことができます。しかし、屋根に関しては、住人さんが劣化していることに気付けないことから、雨漏りなどの問題が発生してから始めて状況を理解するケースが多いです。

最初に言っておきますが、屋根は、直射日光や風雨の影響を受け続ける場所になりますので、住宅の中でも最も負担が大きな場所と言えます。したがって、本来は小まめに点検を行い、小さな劣化症状のうちにメンテナンスを入れていくことで、住宅そのものを長持ちさせることが重要と考えてください。しかし、先ほどご紹介したように、日常生活の中では目につかない場所になることから、状態把握が遅れてしまっているケースがほとんどです。
この記事では、住宅の屋根について、使用している屋根材ごとのチェックポイントや適切な点検タイミングをご紹介します。

屋根材別のチェックポイント

屋根の状態は小まめにチェックしておかなければ、突然の雨漏りなどで困ってしまうことになります。しかし、一口に屋根と言っても、日本の住宅に採用される屋根材はいくつかの種類が存在しています。

ここでは、日本の住宅に採用される屋根材の中でも、主流となっているスレート屋根、金属屋根、瓦屋根のチェックポイントをご紹介します。

スレート屋根について

スレート屋根は、新築業界で非常に高いシェア率を誇っている屋根材です。現在では、下で紹介する金属屋根材がトップシェアを誇るようになったと言われていますが、スレート屋根も同じぐらいのシェア率を持っていると言われています。

スレート屋根材は、セメントと繊維質を混ぜて薄く成形された屋根材で、比較的軽量だという点が特徴です。また、デザイン性に優れている、施工性が非常に高いという特徴から新築業界で人気になり、一時は日本の住宅の約7割をスレート屋根が占めているとも言われていました。
スレート屋根は、さまざまなメリットがあることから、現在でも非常に高い人気を誇っています。ただ、屋根材自身の防水性が低いことから、定期的な塗装メンテナンスを欠かすことが出来ないという点が注意点です。適切なタイミングで塗装メンテナンスを行わなければ、屋根材が吸水するようになり、湿潤と乾燥を繰り返すことで、屋根材にひび割れが生じてしまうことになります。さらにそれを放置すると、表面にコケやカビが繁殖したり、屋根材が反りかえるなどと言った問題が表面化します。
スレート屋根と金属屋根に共通するチェックポイントとしては、屋根の頂上部分に設置される棟板金の状態です。棟板金は、釘で固定されているのですが、築年数が経過するとともに固定が緩み、浮いてしまうことがあります。そしてそこに台風などの強風が当たると、板金が一気に吹き飛ばされてしまうことがあります。

こういったスレート屋根の特徴をつかんでおくことで、普段のチェックポイントがわかると思います。スレート屋根を採用している住宅の場合、以下のような点を小まめに確認しておき、問題を感じた時には専門業者に相談すると良いでしょう。

  • ・屋根の塗装が劣化していないか?
  • ・屋根材にひび割れや反り返りなどの症状が出ていないか?
  • ・棟板金の固定が緩んでいないか?
  • ・雨仕舞金物にサビが浮いていないか?

上記のような点をチェックしましょう。塗装の劣化に関しては、屋根に水をかけてみて吸水するかどうかを見るのが手っ取り早いです。

金属屋根について

近年では、新築、屋根リフォーム共に、金属屋根のシェア率がどんどん高くなっています。なお、金属屋根と言っても、昔ながらのトタンではなく、ガルバリウム鋼板を整形した屋根材です。ガルバリウム鋼板は、非常に軽量な屋根材を実現できるうえに、金属なのにサビに強いという特徴を持っていることから、住宅の屋根を大幅に軽量化することができ、耐震性向上が目指せます。日本は、建築基準法で耐震基準が定められているなど、住宅の耐震性は非常に重要です。そのため、新築業界では、年々金属屋根のシェア率が高くなっているわけです。

注意が必要なのが、ガルバリウム鋼板はサビに強いのは確かですが、「サビないわけではない!」点です。例えば、飛来物などで屋根材表面に傷がついたときには、その部分からサビが発生してしまい、屋根全体に広がっていく可能性があります。つまり、金属屋根についても、小まめに屋根の状態をチェックし、サビなどが発生していないか確認しなければいけません。
この他にも、棟板金の劣化などについてもチェックしておきましょう。

  • ・屋根材にサビが浮いていないか?
  • ・棟板金の固定が緩んでいないか?
  • ・雨仕舞金物にサビが浮いていないか?

瓦屋根について

最後は、日本の伝統的な屋根材である瓦屋根です。瓦屋根は、近年ではスレートや金属屋根にシェアを奪われていると言われていますが、それでも瓦屋根特有の外観を好む方は多く、現在でも瓦屋根を採用している方も少なくありません。瓦は、粘土を焼き固めて成形される屋根材で、防音性や断熱性が高いというメリットがある反面、素材的特徴から非常に重量のある屋根材となってしまうのが難点です。

瓦は、メンテナンスをしっかり行えば100年以上利用することができると言われていますが、瓦屋根には瓦以外にもさまざまな副材が採用されているため、他の屋根材と同じく定期的なメンテナンスを欠かすことはできません。例えば、屋根材の固定や隙間を埋める目的で漆喰が用いられるのですが、漆喰は施工後徐々に硬化していき、10年前後もすればひび割れや脱落と言った劣化症状を示すようになります。つまり、「瓦屋根は頑丈!」という考えで、点検などを放置してしまうと、副材の劣化により雨漏りなどが発生してしまう恐れがあるわけです。この他にも、地震の揺れなどによって瓦がズレてしまったり、棟瓦がゆがんだりすることも多いので、定期的な点検とメンテナンスは欠かせないと考えてください。

瓦屋根の点検ポイントは以下のような感じです。

  • ・漆喰のひび割れや脱落が無いか?
  • ・瓦がズレている部分はないか?
  • ・割れている屋根材はないか?
  • ・棟瓦が歪んでいないか?

屋根の点検タイミングについて

それでは次に、屋根の点検タイミングについてご紹介します。屋根は、高所ですので日常生活の中ではなかなか目に入る機会がありません。そのため、上で紹介したような劣化症状が出ていたとしても、それに気づくことができない人が多いわけです。

ここでは、屋根の専門業者に本格的な点検を依頼する頻度や、「こんな時は点検してもらった方が良い」というタイミングをご紹介します。

何もなくても3~5年に1度は点検を

屋根は、高所になることからら、普段目に入ることが無く異変に気付くことが非常に難しいです。ただ、雨漏りなど目に見える症状が出ていない場合でも、紫外線や風雨の影響を受け続けていますので、劣化は確実に進んでいます。したがって、雨漏りなどの問題が起きてから対処するなんてことにならないよう、定期的に点検を行い、早めに問題に気付けるような体制を作るのがオススメです。なお、点検の頻度については、可能であれば年に一回という頻度がオススメですが、最低でも3~5年ごとに専門業者による点検を行ってもらうようにしましょう。

ちなみに、屋根点検に関して、「点検してもらう場合、必ず工事やメンテナンスの契約をしなければならないのでは?」という不安を抱えてしまう方が多いようです。もちろん、何らかの問題が見つかった場合には、工事の契約をすべきですが、即座に対処しなければならない問題が無い時には、工事の契約など必要ありません。なお、強引に工事の契約を迫ってくる業者がいれば、信頼できない業者と判断できますし、定期的な点検は意外にメリットが多いです。

台風や地震など災害後は点検を

屋根は、常に紫外線や風雨の影響を受け続けていますので、大きな外的要因が無くても劣化は進行しています。ただ、劣化スピードに関してはそこまで急速に進むわけではなく、基本的に10年間隔でメンテナンスを行っていくのが一般的です。そのため、上述したように、屋根の定期点検は3~5年に1度程度の頻度でも構わないわけですね。

ただ、きちんと定期的な点検を行っている場合でも、台風や地震などの災害があった時には、念のため臨時の点検を行っておくのがオススメです。地震の揺れや台風による強風は、皆さんが考えている以上のダメージを屋根に与えますので、屋根材のズレや板金が緩むなど、さまざまな問題が生じている可能性があります。その劣化に気付けず放置してしまうと、定期点検の時期が来る前に雨漏りなどとして問題が表面化する恐れがあります。

まとめ

今回は、見落としてしまう方が多い屋根の点検について解説しました。この記事では、屋根材ごとのチェックポイントや、屋根点検の頻度をご紹介していますので、今まで屋根の点検など行ったことが無いという方は参考にしてみてください。

日本では、古くから瓦屋根を採用した住宅が多かったのですが、近年ではスレート屋根や金属屋根が採用されるケースが多くなっています。これは、瓦が他の屋根材と比較すると、圧倒的に重量のある屋根材であることから、建物の耐震性を考慮した時には瓦屋根だということが弱点になると考えが広がっているのが大きな要因です。なお、日本で家を建てる時には、法で定められた耐震基準を満たさないといけないので、瓦屋根だから地震時に倒壊するなんてことはありませんよ。日本の耐震基準は、震度7程度の地震が起きても倒壊しないような構造が求められますので、1981年以降(現在の耐震基準が採用されたのがこの年)に建てられた建物であれば、瓦屋根を採用していても地震に弱いわけではありません。金属屋根やスレート屋根は、屋根の軽量化が実現しますので、「今よりも耐震性の向上が見込める」というだけです。

どちらにせよ、どのような屋根材を採用していたとしても、絶対に経年劣化は進行しますので、定期的な点検は欠かせないと考えてください。そして、台風や地震など、災害後に臨時の点検を行い、悪い部分があれば早急に修理することで建物そのものの壽命を伸ばすことにもつながります。

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