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外壁や屋根の塗装はどの季節にすべき?季節ごとのメリット・デメリットをご紹介します

今回は、一般の戸建て住宅において、外壁や屋根の塗装工事はどの季節に行うのが良いのかについて解説します。塗装工事は、雨が降っている時には施工できないというのは誰もが理解できますが、どの季節に施工するのが最も良いのかについては、いまいち判断がつかないという方が多いのではないでしょうか?例えば、塗料の乾燥だけを考えると、気温が高い夏場が良さそうに感じますが、日本の夏は突然のゲリラ豪雨が多くなっていますし、湿度の高さも気になります。その逆に、冬場の塗装工事は、空気が乾燥している、降雪地帯でなければ天候が安定しているなど、こちらも塗装工事に適した気候なのではないかと思えます。ただ、冬場に関しては、気温の低さや日照時間の短さなど、明確な弱点も存在しています。

こういったことから、自宅の外壁や屋根塗装を行いたいのだけど、「いつ塗装工事を依頼すれば良いのか分からない…」という声をよく耳にするのです。そこでこの記事では、日本の気候と塗装工事の関係について解説していきます。

そもそも外壁の塗り替えタイミングの見極めってどうする?

それではまず、そもそも外壁などの再塗装を行うタイミングの見極め方について簡単にご紹介します。どのような建物でも同じですが、そこに存在するだけで、風雨などの自然現象の影響を受け続けますので、徐々に汚れや劣化などが目立ってきてしまいます。新築で購入した住宅でも、年月が経過していけば、徐々に経年劣化が進み、塗膜本来の効果を発揮できなくなるので、塗料の塗り替えが必要になります。

特に注意しておきたいのは、外壁などの塗装の劣化については、単に見た目が汚れて見えるという問題ではなく、塗膜が本来持つ防水などの効果を発揮できなくなることから、外壁からの雨漏りが発生し、建物の寿命を急速に縮めてしまう恐れがあるのです。例えば、長年外壁のメンテナンスを怠っている住宅などでは、外壁にクラック(ひび割れ)などが目立ちますので、そこから雨水や害虫の侵入を許してしまうことになるわけです。
したがって、住宅の寿命を延ばすためにも、外壁や屋根の塗装については、最適なタイミングを見極められる知識を持っておかなければならないと考えましょう。ここでは、「そろそろ塗装が必要かな?」と考えるべき目安をいくつかご紹介します。

再塗装の基本的なタイミングは『10年ごと』

一般の戸建て住宅について、外壁や屋根の塗り替えタイミングは、一般的に10年周期で行うのが良いとされています。これは、新築住宅を建てる際、顧客から特別な要望などが無ければ、約10年前後の耐用年数を持つ塗料が採用されるケースが多いからです。

ただ注意しておきたいのは、「確実に10年の耐用年数を持つ塗料が採用される」というわけではなく、実際に採用されている塗料の種類や塗り方などによって耐用年数は変わってしまうという点はおさえておきましょう。また、一度再塗装を行った外壁や屋根について、塗料の耐用年数は十分に余裕がある場合でも、外壁材や屋根材にも耐用年数が存在していて、建築材の寿命が過ぎているのであれば、素材の交換+塗装が必要になる場合があります。
つまり、耐用年数を目安として再塗装のタイミングを計る場合、塗料の耐用年数だけでなく、外壁材や屋根材などの建築材の耐用年数も総合的に考慮しなければいけません。ちなみに、屋根については、2回目の再塗装のタイミングで、屋根材そのもののリフォーム(カバー工事)を行うケースが多いです。

塗料別の耐用年数について

外壁や屋根に使用される塗料には、本当にさまざまな種類が存在しています。そして、どの塗料を採用するのかによって、塗料が持つ耐用年数が全く異なるので、適切なタイミングで再塗装を行うためにも、塗料ごとの耐用年数はおさえておくべきでしょう。ちなみに、塗料の耐用年数については、「通常使用において、メーカーや施工業者が塗料の硬化を保証できる期間」のことを指しています。

一般住宅の屋根や外壁に使用される塗料は、主に5種類があるのですが、それぞれの耐用年数は以下のように設定されています。

  • ・アクリル樹脂塗料:3~5年
  • ・ウレタン系塗料:6~10年
  • ・シリコン系塗料:8~15年
  • ・ラジカル系塗料:10~15年
  • ・フッ素系塗料:15~20年

塗料ごとの耐用年数の目安は上記のような感じです。近年では、シリコン系・ラジカル系塗料が価格と性能のバランスが良いと判断されていることから、一般住宅での採用率が高くなっています。塗料の性能だけで考えると、フッ素系塗料がオススメなのですが、耐用年数が長く高性能である反面、塗料の価格が高くなってしまうという問題があります。

屋根・外壁に生じる症状別塗り替えサイン

ここまでは、塗料の耐用年数などを目安として、最適な塗り替えタイミングを見極めるための知識をご紹介しました。ただ、上述した耐用年数は、あくまでも目安でしかなく、現実的には、屋根や外壁に生じている症状も定期的に確認しておかなければいけません。

というのも、住宅の屋根や外壁というのは、常に紫外線や風雨などと言った外的要因にさらされ続けていますので、耐用年数未満でも美観が損なわれてしまうなんてケースも少なくありません。さらに、日本は台風や地震などの自然災害が非常に多い国ですので、そういった災害の影響により、耐用年数未満でも塗り替えが必要になるケースがあるのです。

ここでは「そろそろ塗り替えた方が良いかな?」と考えるべき、屋根や外壁に生じる症状をいくつかご紹介します。

  • チョーキング
    外壁や屋根の再塗装を検討すべき症状として、最も有名なのがチョーキング現象でしょう。これは、外壁や屋根の塗膜が劣化して顔料が粉状になっているというサインです。外壁や屋根に触れた時、チョークの粉のようなものが付着するようになれば、チョーキングが起きています。これは、塗膜の劣化を示す初期症状ですので、この段階で再塗装を決めるのが望ましいです。放置すると、塗膜の劣化がさらに進行し、ひび割れなどが生じるようになります。
  • 変色・退色
    変色・退色は、紫外線の影響により、塗料の中の顔料、樹脂が劣化することで起こります。変色・退色は、即座に雨漏りに発展するなどと言った緊急性は低いのですが、建物の美観を壊してしまう要因となります。塗膜の劣化が進行しているのは確かですので、塗り替えがオススメです。
  • カビ
    前述のような塗膜の劣化を放置してしまうと、塗装による防水効果が低下してしまい、表面に水分を含むようになります。そして、日当たりが悪い場所などでは、高湿状態が長く続くことで、外壁表面などにカビが繁殖してしまうようになるのです。外壁や屋根表面にカビが繁殖している場合、塗膜の防水効果が失われている証拠ですので、建物内部の木材の腐食など、さまざまなトラブルを引き起こします。外壁などにカビの繁殖が見られた場合、早急に塗り替えなければならないと考えましょう。
  • ひび割れ
    下地などの劣化により、外壁材や塗膜が割れる現象をクラックと呼びます。最初は、髪の毛ほどの非常に細いヘアークラックと呼ばれるひび割れが入るのですが、これを放置すると、隙間から雨水が侵入するようになり、雨漏りに発展する恐れがあります。外壁などのひび割れを見つけた場合、早急に塗り替えをすべきです。
  • 塗装の膨れ⇒剥がれ
    小さなクラックなどから塗膜内に水が侵入し、その水分の逃げ道がないことから塗膜の密着性を失わせ水膨れのような状態を作ります。この症状は、塗膜内に水が侵入している証拠ですので、早急に対処が必要です。再塗装などのメンテナンスを放置してしまうと、いずれ塗装剥がれが起きてしまい、外壁材(屋根材)そのものの劣化を急速に進めてしまうようになります。

外壁や屋根の塗装は、紫外線や風雨の影響により徐々に劣化が進行します。そして、上記のような症状で、住人さんに塗装の状態を知らせてくれます。外壁塗装や屋根塗装は、多くの場合、「雨漏りしたから」「カビが生えてしまったから」など、既に劣化がかなり進行してから検討する方が多いです。しかし、このような状態になるまで再塗装を遅らせてしまうと、塗装の問題だけでなく、外壁材や屋根材そのものの劣化まで急速に進行させてしまう恐れがあるのです。

大切なマイホームですから、出来るだけ長く良い状態を保っていたいと誰もが考えると思いますので、外壁や屋根の再塗装は、チョーキングや変色など、塗膜の劣化初期で行うのがオススメと考えてください。

塗装工事はどの季節が適している?

それではここから、本題の「塗装工事に適した季節は?」という部分について解説していきます。最初に言っておきますが、現在では、塗料メーカーのたゆまぬ研究開発により、塗料の品質が飛躍的に向上して、一部の気候条件さえ満たしていれば、ほぼ通年で塗装工事が行えるようになっています。

塗料メーカーが定める気候条件は、「気温5度以上」「湿度85%未満」「雨・雪・強風でない時」で、これらの条件を満たしていれば、塗装工事に適した気候と言っても良いでしょう。ここでは、四季によって気候条件が大きく異なる日本で、塗装工事を行うにあたって、季節ごとのメリットとデメリットをまとめていきます。

春:3~5月

まずは、3~5月の春に塗装工事を行う場合です。春は、その他の季節と比較しても、気温・湿度ともに安定しているので、スムーズに塗装工事が行える点がメリットになります。また、梅雨時期の長雨や、真夏のゲリラ豪雨、真冬の降雪など、天候による制約なども他の季節に比べて少ないので、塗装工事には非常に適しています。

ただし、塗装工事に非常に適している気候であることから、多くの方がこの季節に自宅の工事を進めたいと考えてしまう点が大きな落とし穴になってしまいます。というのも、この時期は塗装業者の繁忙期になるので、工事を依頼したくてもなかなか請け負ってくれる業者を見つけることができません。当然、需要と供給の関係上、閑散期などと比較すると、工事価格を高めに見積もる業者も多くなりますし、割引の相談なども受け付けてもらいにくくなるので、消費者側にとっては、コスト的なデメリットが大きくなる季節と考えておいた方が良いでしょう。

どうしても春に塗装工事を行いたいのであれば、数カ月前から業者さん探しを始め、予約しておくことがオススメです。

梅雨時期:6月

日本特有の気候として、春と夏の間に梅雨というものがあります。この時期は、皆さんもご存知の通り、雨が続きますので、湿度が非常に高く過ごしにくいというイメージがあるのではないでしょうか?
塗装工事の観点から考えると、一般的には「雨が多くて塗装はできない」と考える方が多く、避けられがちです。そのため、この時期は1年の中では、塗装工事の予約がとりやすく、比較的リーズナブルに施工してもらえる点がメリットになります。業者側からすると、閑散期になりますので、割引率の高いキャンペーンなどを行っていることが多いので、確認してみると良いでしょう。

なお、梅雨時期は「塗装工事ができない」のかというとそうではありません。雨や多湿状態を避けることで、問題なく塗装工事を進めることは可能です。もちろん、雨が降っている中で塗料を塗布するなんてことはできませんが、塗装以外の施工は普通にできますし、各工程で塗膜をきちんと乾燥させながら施工をすれば、他の季節の施工と仕上がりに違いはありません。

ただ、梅雨時期は、どうしても天候不良で施工ができない日が出てきますので、もともと想定していた工期通りに工事が進まない可能性が高い点がデメリットになります。一般的には、外壁塗装は1週間から10日程度で終わらせるのが普通ですが、梅雨時期の施工になると1カ月以上の工期になってしまう…なんてケースもあるのです。塗装工事の間は、家の周りに足場が組まれているので、生活がしづらい状況が長く続く点は大きなデメリットでしょう。

なお、梅雨時期に塗装工事を行う場合、業者選びは慎重に行ってください。中には、雨の中、無理矢理施工を進めてしまい、塗膜本来の効果を発揮できない残念な工事になってしまうケースがあります。

夏:7~8月

最近は残暑が長く続くので、9月は夏に入れても良いかもしれません。夏の塗装工事は、ゲリラ豪雨などを考えなければ、晴れて気温が高い状態になりますので、塗料が乾燥しやすく、スムーズに施工が進められるのが大きなメリットになります。日照時間も長いので、一日に施工できる面積が最も広くなるので、工期も短くて済む場合が多いです。そして、塗装工事に向いた気候になりがちなのですが、意外にも工事の予約が取りやすい点も大きなメリットになります。塗装工事は、春と秋が圧倒的に人気になり、その間の夏は比較的好きなスケジュールで施工可能だと言えます。注意が必要なのは、8月の半ばにお盆休みがあるので、お盆までに施工が終わるもしくは、お盆以降に施工をスタートするとしなければ、お盆休みの間も足場が残ってしまいます。

夏の塗装工事のデメリットは、夕立やゲリラ豪雨が多くなっていることから、工事を中断しなければならないケースも多く、予定通りの工期で工事が完了しないケースが増えている点です。他にも、8月に入れば、台風が通過することも考えられ、こういった気象条件によって工期が乱れることがあると考えておきましょう。

秋:9~11月

一般的に、秋が塗装工事に最も適した季節と言われています。秋は、天候が良い日が続くことが多いですし、春以上に空気が乾燥していますので、塗料が乾きやすく施工が非常にしやすいです。また、夏場と比較すれば、気温が下がってきますので、塗装工事中に窓を閉めていても比較的過ごしやすいと思います。

ただ、秋の塗装工事は、台風や秋雨前線により工期が伸びてしまうことがある点が大きなデメリットになるでしょう。他にも、「塗装工事に適した季節」と考えている方が多いので、工事をしたくても予約が非常に取りにくく、繁忙期であるため、価格が上がりがち・値下げ交渉を受け付けてもらえないなど、コスト的なデメリットが考えられます。

春同様、秋に塗装工事をしたい場合は、半年程度前から業者と打ち合わせを行い、予約を取っておくのが良いでしょう。

冬:12~2月

最後は、空気は乾燥するものの、気温が極端に低くなってしまう冬場の塗装工事です。まず大前提として、東北や北海道など、降雪地帯に関しては、冬場の塗装工事は不可能です。積雪が多い地域になると、11月の後半から3月頃までは、業者さんが塗装工事を受け付けてくれないので、基本的に冬場の施工は難しいと考えておきましょう。ただ、最近では、超低温下でも施工が可能な塗料が販売されるようになっており、積雪エリアでも、屋根の塗装などは柔軟に対応してくれる業者があるそうです。何らかの理由で、どうしても塗装が必要という場合、問合せしてみると良いでしょう。

上記のような積雪エリア以外で考えると、気温は低いものの空気が乾燥する冬場は、塗料も乾燥するので塗装工事は全く問題なく施工可能です。一般的には、冬は塗装に向いていないと考えられていることもあり、業界的には閑散期になるので、工事の予約が取りやすく、値段交渉なども受け付けてもらいやすい点は大きなメリットになるでしょう。

ただ、冬場は日照時間が短くなる、朝も霜などの影響で塗装面が濡れているなどと言った理由で、一日に作業できる時間が短くなってしまいます。そのため、他の季節に比べると、どうしても工期が長くなってしまう点が大きなデメリットになります。なお、一般的な塗料であれば、気温が5℃以下の日は施工できないので、こういった理由からも工期が乱れがちなのがデメリットです。

塗装工事に最適な季節は?

ここまでの説明で分かるように、どの季節に塗装工事を行う場合でも、メリットとデメリットが存在します。ただ、塗装工事の工程をスムーズに進めることを考えた時には、塗料の乾燥に適した条件をどれだけ揃えられるのかが勝負となります。そして、塗料の乾燥(硬化)に適した条件は、一般的に気温が15~30℃で湿度が75%以下とされています。

つまり、しっかりと塗料を乾燥させることを考えた場合、空気がある程度乾燥していて、それなりの気温の高さがあり、天気も安定する「春(4~5月)」「秋(9~10月)」がベストシーズンだと言えるでしょう。その逆に、塗装工事に向かないと考えられるのは、梅雨時期で、真夏や真冬については、気候的には向いているとは言えないものの、工事の条件(コストやスケジュール)が良くなるので、多少工期がかかっても構わないと考えている方にとってはオススメかもしれません。

まとめ

今回は、一般住宅の塗装工事について、塗装工事が必要かどうかを見極める目安や、実際に塗装工事を行う場合、どの季節に施工を行うのが良いのかをご紹介しました。住宅の屋根や外壁については、表面に塗装が施されていることで、さまざまな機能性が得られています。そして、屋根や外壁の塗装に関しては、一生その機能を保持し続けるわけではなく、経年劣化ら自然現象などの外的要因によって徐々に劣化が進行してしまうと考えなければいけません。

一般の方の中には、塗装は建物の外観イメージを良くするだけのものと考えてしまっている方がいますが、全くそのようなことはなく、塗装の劣化を放置すると、雨漏りなどの直接的な住宅トラブルに繋がってしまう恐れがあります。この記事では、「そろそろ再塗装が必要かな?」と考えるべきポイントや各季節ごとに塗装工事のメリット・デメリットをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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