屋根修理・雨漏り修理・葺き替えの住まいるドクター関西全域(京都・奈良・大阪・兵庫・和歌山・滋賀対応)
今回は、住宅の中でも屋根の点検の必要性について解説していきたいと思います。屋根は住宅の中で最も高所に位置しますし、日常生活の中で目に入る機会も少ないことから、現状の屋根がどのような状況になっているのか全く把握していないという方が多いです。実際に、「屋根なんて何もしなくても何十年でも持つでしょ!」などと考えている方が多く、雨漏りなどが発生して初めて後悔してしまう…と言う方がほとんどだと思います。
最初に言っておきますが、このサイト内でも何度もご紹介しているように、建物の屋根は、住宅の中でも最も過酷な環境にさらされ続けている部分ですので、定期的な点検を行うことは必要不可欠と考えてください。さらに、定期的な屋根の点検を行うことは、家の維持コストが高くなるのではなく、その逆に安価に納めることができる非常にありがたい存在です。と言うのも、屋根は、住宅の構造部分を紫外線や風雨の悪影響から常に守ってくれている存在ですので、この部位が万全かそうでないかによって家の寿命自体が大きく変わってしまうのです。
そこでこの記事では、皆さんに分かりやすいように、屋根点検を行うべき理由と、どういった頻度orタイミングで屋根点検を行うべきかをご紹介していきます。
それではまず、住宅の屋根について、定期的な点検を行うことで、住人さんにどのようなメリットがあるのかについて簡単にご紹介していきましょう。
普段目に入らない屋根は、「簡単に壊れたりしないでしょ!」などと言う変な自信を持っている方が多く、長年、何の点検も行わないというご家庭が多いです。そして、こういった住宅では、台風や大雨などの時に、雨漏りが始まり、そこで初めて屋根の状態を小まめに確認しておけば良かった…と気付くわけです。
そもそも、屋根と言うものは、中に住む人や建物の構造体を紫外線や風雨から常に守ってくれている部位です。逆に言えば、人や建物自体にさまざまな悪影響を及ぼす外的要因を一手に引き受けているわけで、徐々にですが常にダメージが蓄積していっているのです。この認識を持って、定期的に屋根の状態を点検していく習慣をつけておくと、建物全体の劣化を防ぐことができ、その結果余計なお金をかけてしまう事態を防ぐことができます。ここではまず、屋根点検を行うメリットやその必要性を確認しておきましょう。
定期的に屋根の点検を行うことには、本当にたくさんのメリットが存在しています。
このように、屋根のメンテナンスは、さまざまな面にメリットをもたらせてくれます。なお、一度屋根の専門業者に点検してもらえば、次回何時頃に点検が必要になるのかもきちんとアドバイスしてくれますので、可能であれば、屋根の主治医のような業者を見つけておくのがオススメです。
上述したメリット面が理解できれば、屋根の定期的な点検は必要不可欠だなと感じる方が多いことでしょう。注意が必要なのは、近年では屋根材の間違った認識から、特定の屋根材を採用していれば、屋根の点検が必要ないと考えられている点です。
例えば、日本の伝統的な屋根材である瓦は、非常に耐久力が高く、中には100年以上使用できるような物があるので、「瓦屋根はメンテナンスフリーだ!」と考える人がいます。また、近年人気になっているガルバリウム鋼板屋根に関しても「金属なのにサビないからメンテナンスフリー」と表現するような業者が存在します。こういった考え方に関しては、大きな間違いであると認識してください。
と言うのも、瓦が非常に耐久力が高いというのは事実なのですが、瓦屋根は「瓦」のみで構成されているわけではありません。瓦屋根にも、下地に木材や防水シートが使われていますし、漆喰などの副材も採用されます。そして、これらの副材に関しては瓦ほどの耐久力はなく、きちんと状態を確認しておかなければ、住宅内に水が侵入してしまい、建物を劣化させてしまうのです。さらに、「サビない」と考えられているガルバリウム鋼板に関しては、金属なので普通にサビますよ。ガルバリウム鋼板がサビに強いのは、表面に特殊なメッキがされているからなのですが、強風で小石が衝突すれば、メッキ部分に傷が入り、そこからサビが広がってしまう可能性があるのです。
つまり、どのような屋根材を採用していたとしても、住宅を長持ちさせたい、できるだけメンテナンスコストを抑えたいと考えるのであれば、定期的に屋根点検を行い、まだ劣化が軽いうちに補修を行うという体制が非常に重要になるのです。そうしておけば、住宅内部の劣化を抑えることができますので、大規模なメンテナンスのスパンを長くして、全体のメンテナンスコストが安くなるわけです。
なお、屋根の点検をやりたがらない人が多い理由に「点検をすると工事をしなくてはいけないから」とほとんどの方が考えているからでしょう。これに関しては、工事が必要な状態であれば当然工事すべきなのですが、その必要性が無い状態であればしなくても構いませんよ。優良業者であれば、無理に工事を勧めてくるようなことはありませんし「今の状態なら、次の点検までは問題ないと思うので、何かあればまた連絡ください!」と言った感じになるはずです。
それでは最後に、「屋根点検の必要性は分かったけど、どの程度の頻度で行うべきなの?」と言う方のため、オススメの屋根点検頻度についてもご紹介しておきます。ちなみに、屋根の点検頻度に関して、法律などで「〇年に1回」などと言う義務付けはありません。つまり、自分で「した方がいいかな。」と考えるペースで行っていくという形でも構いません。
一般的に、屋根の大規模メンテナンスについては、約10年に1回と言うスパンで考えられます。これは、屋根材に採用される塗料の耐用年数や瓦屋根の漆喰などの寿命が約10年程度ですので、築10年程度でそれなりの規模の屋根メンテナンスが必要になるからですね。最近では、耐用年数が15年程度ある塗料なども登場していますので、この辺りも住宅によって異なるので、なかなか点検やメンテナンスタイミングを統一的に決めるのは難しいです。
まず屋根のプロが考える最もオススメな点検頻度は、「1年に1回、もしくは2年に1回」と言う頻度です。これは、日本には四季と言うものがありますし、強風など屋根にダメージを与える要因がたくさんあるからです。例えば、1年前に点検を行った時は何の問題もなかったのに、次の年に点検を行うと、屋根材がサビていた…なんてケースも普通にあるのです。特に、家の庭に屋根よりも高い木がある、家の裏が山で落ち葉がたくさんあるなどという条件の家であれば、1年に1回、雨樋の清掃などに合わせて屋根の点検を行うというスタイルが最もオススメです。
ただし、「1年に1回はさすがに多い…」と考える方もいますよね。こういった方であれば、5年に1回程度、屋根全体の点検をしっかり行ってもらうというスタンスが良いでしょう。前述のように、塗装などの寿命は10年程度あるのですが、屋根板金部分の防水処理については、5~7年程度で劣化してしまい、雨漏り原因になってしまうことが多いのです。その為、10年に1回の点検頻度になると、屋根トラブルが起きるか起きないか、完全に運任せにするといった扱いになってしまいます。
他には、台風や地震など、自然災害に直面したという地域は、目に見える被害が生じていなくても、専門業者に点検してもらうのがオススメですよ。特に瓦屋根などの場合、一般の方では気づけないような屋根材のズレが生じてしまっているなんてケースが非常に多いです。このようなトラブルは、早期に対応すれば、屋根材を並べ替えるだけで済むのですが、対処が遅れると、雨漏りや最悪の場合、屋根材が崩落してしまうことがあります。
このように、屋根点検に関しては、ベストは1~2年に1回の頻度です。これが多いと思う方でも、最低5年に1回は本格的な点検をしてもらうようにしましょう。