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屋根はいろいろな建材で構成されている!長持ちさせたいならそれぞれの寿命を押さえておこう!

今回は、屋根を構成する建材ごとの耐用年数についてご紹介していきたいと思います。

建物は、そこに存在するだけで徐々に劣化が進行してしまうということは誰もが理解していると思うのですが、建物を構成する細かな部材ごとに耐用年数と呼ばれる寿命のような物があると認識している人は少ないです。建物を構成する部材と聞けば『屋根』や『外壁』『内装』などと、かなり大きな分類で見ている方が多く、屋根は「10年程度に1回塗装が必要」「25~30年で葺き替えが必要」「瓦は100年以上持つから屋根のメンテナンスは必要ない」などと、屋根を一つの建材として認識している方が多いです。

確かに、大まかなメンテナンススパンを決める時には、『屋根』という大きな分類で考えておけば良いのですが、細かくどういったメンテナンスをするのかを考えてみた場合、屋根を構成する一つ一つの部材について、耐用年数を検討しなければ、「メンテナンスをしているのに雨漏りが…」なんてことになってしまうのです。そこでこの記事では、一般的な木造戸建て住宅において、屋根を構成するために使用されている建材それぞれの特徴と耐用年数について簡単に解説していきたいと思います。

屋根を構成する建材とその耐用年数について

それでは、住宅の屋根を構成する建材について、どのようなものが使われていて、何年程度持つものなのかについてご紹介していきましょう。

皆さんは、屋根と聞けば、目に見えている瓦やスレート材などの屋根材のことを指していると考えてしまっているのではないでしょうか?もちろん、屋根材は屋根の一部でありますので、その認識が完全に間違っているわけではないのですが、「屋根材だけで屋根を構成しているわけではない」ということは頭に入れておかなければいけません。一般的には、屋根材の耐用年数を参考にメンテナンススパンなどが検討されるのですが、それだけに注目していたのでは、完全に雨漏りなどの被害を防ぐことができない恐れがあるのです。ここでは、皆さんがおさえておきたい、屋根を構成する建材とその耐用年数をまとめてご紹介します。

屋根の一層目を構成する建材

それではまず、屋根の一層目に使用されている建材からです。これは、皆さんの目に見えている部分で、ほとんどの方がこれを『屋根』と認識していると思います。

要は、瓦やスレート材、金属屋根材など、屋根のもっとも外側を構成する屋根材なのですが、この建材にもさまざまな種類が存在します。以下に、日本国内で採用される事がある屋根材の耐用年数をご紹介しておきます。

  • 化粧スレート屋根・・・耐用年数:20~25年
    コロニアルやカラーベストなどとも呼ばれる屋根材で、新築業界でトップクラスのシェアを誇っています。スレート屋根は、薄い板状に成形された屋根材で、非常に施工性が高い点が大きなメリットです。材・工費用が安価に収まりますので、新築業界では非常に好まれています。なおスレート材は、屋根材自身は防水などの効果を持っておらず、表面の塗装によって各種機能を得ています。つまり、表面塗装の効果が切れると、屋根材自身の劣化速度も急速に早くなってしまいます。一般的には、20~25年程度がスレート屋根の寿命と言われますが、塗装などを怠るともっと早く劣化します。
  • 金属屋根・・・耐用年数:25~35年
    金属屋根はトタンのイメージがあるかもしれませんが、現在はガルバリウム鋼板屋根が主流です。そしてこのガルバリウム鋼板屋根は、金属なのにサビに強い、非常に軽量で施工性も良いという特徴から、新築・リフォーム業界両方でトップクラスのシェアを誇るようになっています。リフォームでは、瓦屋根の軽量化のため新屋根材として、スレート屋根の重ね葺きのために採用されることが多いです。屋根材としては、それなりに長い耐用年数を持っており、25~35年程度が耐用年数と言われています。ただし、小さな傷が入るとそこからサビが広がってしまう場合があるので、台風の後などは点検が必要です。
  • 瓦屋根・・・耐用年数:50年~
    古くから日本国内で愛されてきた瓦は、非常に耐久力が高いことが特徴です。ただし、伝統的な和瓦は、専門の職人が施工しなければならないなど、他の屋根材と比較すると取り扱いが難しく、施工が高額になるという点がデメリットです。さらに最近では、非常に屋根の重量が重くなってしまうことから、建物の耐震性に悪影響があると敬遠される傾向にあります。なお、屋根材としての耐用年数は飛びぬけて長く、普通に使用していれば50年以上は余裕で持ちます。
  • セメント瓦屋根・・・耐用年数:20~30年
    和瓦は土を焼き固めて成形する陶器のような作り方なのですが、こちらはセメントやコンクリートが主成分になります。金属屋根などよりも重く、塗装なども必要と、デメリット面がそれなりに多いので近年ではあまり採用されることがない屋根材になっています。耐用年数も20~30年程度と陶器瓦などよりもかなり短くなります。
  • アスファルトシングル・・・耐用年数:25~30年
    アスファルトシングルは、防水シートと屋根材が合体したような屋根材になります。軽量で耐久力にも優れている(25~30年)という特徴があり、アメリカなどでは主流(8割以上と言われています)の屋根材です。ただし、日本国内においては、施工できる業者が少なく、アスファルトシングルを採用したくても近くに業者が無い…なんてことも珍しくないです。また、屋根の傾斜が急だと、施工に適していないなど条件もいろいろとつくようです。

上記のように、一口に屋根と言っても、採用する屋根材によってその寿命が全く異なるのです。もちろん、全ての屋根材の耐用年数を覚えておく必要はありませんが、最低限自宅に採用している屋根材の寿命と特徴程度はおさえておくべきでしょう。
なお、スレート屋根や金属屋根の場合、屋根の頂上部分に『棟板金』と呼ばれる雨仕舞がなされるのですが、棟板金は約15年程度が寿命と言われています。

屋根の二層目を構成する建材

屋根は、上述した屋根材だけで構成されているわけではありません。それどころか、全ての雨水を屋根材がはじき返しているわけではなく、万全な状態だとしても、屋根材を通り抜けてくる雨水は大量にあるのです。

そして、そういった雨水を建物内に侵入させないようにする、雨漏り対策の最重要建材が『ルーフィング』と呼ばれる建材です。要は防水シートなのですが、屋根材の下にルーフィングが敷かれていることで、雨漏りを防いでいるわけです。表面的な屋根材は一次防水の役割を持っていて、それだけで全ての雨水を防ぐことができないので、一次防水で防ぎきれなかった屋根内に侵入した雨水は、二次防水となるルーフィングが防ぐのです。屋根内に侵入した水は、ルーフィングの上を通り雨樋に流れていきます。

この言った役割を理解すれば、ルーフィングの耐用年数も非常に重要だということがわかるでしょう。ルーフィングのメンテナンスを放置してしまい、どこかが破れてしまうとそこから建物内に水が侵入し、雨漏りになるのです。一般的には、ルーフィングの耐用年数は20~30年程度と言われています。

屋根の三層目を構成する建材

屋根は三層目に野地板(のじいた)が施工されます。これは、防水シートを敷くための下地という役割りを持っています。野地板が無ければ、防水シートもその上の屋根材も取り付けることができませんので、目に見えない部材ですが非常に重要な役割を持っていると考えてください。
野地板の耐用年数は20~30年程度なのですが、防水シートが何らかの理由で水漏れしてしまい、野地板まで濡れてしまうと、もっと早く腐食してしまうことになります。

まとめ

今回は、屋根を構成する建材と、それぞれの耐用年数についてご紹介してきました。一般の方からすると、屋根と聞けば目に見える部分に施工されている屋根材のことだと考えてしまう場合が多いです。そのため。50年以上の耐用年数を持つと言われる瓦屋根の場合、「瓦の耐久力が高いからメンテナンスフリーだ!」などという勘違いをしてしまう方がいるわけです。

しかしこの記事でご紹介したように、屋根というものは、二層目のルーフィングや三層目の野地板など、その他にもさまざまな副材が使用されています。そして、屋根材はあくまでも一時防水の役割で、全ての雨水を屋根材のみで防げているわけではないため、ルーフィングの耐用年数を無視してメンテナンスをしなければ、屋根内に侵入した水が原因で雨漏りしてしまう訳です。つまり、どのような屋根材を使用していたとしても、ルーフィングや野地板のメンテナンスが必要ですので、定期的に屋根の点検を行い、必要と言われるメンテナンスをしなければならないと考えておいてください。

なお、屋根にはこれ以外にも、漆喰や雨樋、庇などさまざまな物が採用されており、それらの耐用年数も考えておいた方が良いですよ。

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