屋根修理・雨漏り修理・葺き替えの住まいるドクター関西全域(京都・奈良・大阪・兵庫・和歌山・滋賀対応)

COLUMN お役立ちコラム集

瓦屋根から金属屋根への葺き替えが人気?そもそも金属屋根ってどんなメリットがあるの?

日本国内では、古くから土を焼き固めた屋根材である『瓦』が採用されることが多かったですね。現在でも、街中を少し歩いてみると、日本の伝統である瓦屋根の建物がそこら中に建っています。しかし、ここ数年、新築業界ではスレート屋根や金属屋根のシェアがどんどん伸びており、瓦屋根の建物を選択する方が少なくなっていると言われます。さらに、屋根リフォーム業界のことを考えてみても、もともと瓦屋根を採用していた住宅が、金属屋根やスレート屋根など、より軽量な屋根材に葺き替えを検討するということが増えています。

この状況は、建物の屋根重量が重くなってしまうと、その分重心が高い位置になってしまうことから、地震などが発生した場合、その揺れの影響を大きく受けてしまうことになるからだと言われています。したがって、近年では、まだ雨漏りの心配がない状態の瓦屋根などでも、屋根の軽量化を目的として葺き替え工事に踏み切る方が多くなっていると言われているのです。

そこでこの記事では、瓦屋根の葺き替え先として人気になっている、金属屋根の特徴やメリット・デメリットを解説していきたいと思います。

金属屋根にも種類がある!

それではまず、金属屋根の種類についてご紹介していきましょう。金属の屋根材と聞くと、高度成長期に非常に多く採用されていたトタン屋根をイメージする方が多く「トタンは確かに軽いけど、耐久性がな…」と考えてしまう方が多いかもしれませんね。確かに、トタン屋根は一昔前の日本国内で、屋根や外壁に採用されていたのですが、非常にサビやすいという特徴を持っているため、現在では農家の倉庫などにしか採用されなくなっています。

トタンに代わって近年人気になっているのが、ガルバリウム鋼板と呼ばれる素材で、この材料は、金属なのにサビに非常に強いという特徴を持っているのです。そして、実は金属屋根材には他にもいろいろな種類の素材がありますので、ここで代表的な金属屋根素材とそれぞれの特徴をご紹介しておきます。

トタン屋根

上述したように、一昔前の日本でよく採用されていた素材です。これは鉄板を亜鉛でメッキした材料で、非常に軽量なのですが、耐用年数が10~20年程度と、その耐久力の低さから一般住宅では採用されなくなっています。現在では、小規模な工場や倉庫の屋根などに採用される程度です。
メリットとしては、他の屋根材と比較すれば、非常に安価で軽量だという点なのですが、サビに弱く、熱を通しやすい、遮音性が低いなど、住宅用の材料としては致命的な弱点が多いです。

ガルバリウム鋼板屋根

現在、住宅の金属屋根材として最も主流なのが、このガルバリウム鋼板です。ガルバリウム鋼板は、鉄板にアルミニウムと亜鉛の合金でメッキした屋根材で、トタンと比較すれば、圧倒的にサビに強く耐食性も高いので長持ちします。一般的に、ガルバリウム鋼板の耐用年数は、25~35年程度と言われています。なお最近では、ガルバリウム鋼板にマグネシウムを添加した『SGL(スーパーガルバリウム)』に切り替わっていっています。
ガルバリウム鋼板製屋根材は、非常に軽量なうえに、耐食性が高く、さらに熱反射性にも優れるなど、住宅の建材としては非常に多くのメリットがあることから、幅広く採用されるようになっています。工場や倉庫などでも、大規模施設では屋根材として採用されています。

ステンレス

キッチンなど、水が多く使用される場所によく採用される金属として有名ですね。ステンレスは、鉄にクロム・ニッケルなどを含んだ合金で、非常に高い耐久性と耐食性を持っていることで有名です。皆さんも「ステンレスはサビない!」というイメージを持っていることでしょう。耐用年数も35~50年と、非常に長いのが特徴です。
ここまでの説明を見れば、住宅の屋根材としても非常に適しているように思えますが、金属としての価格が非常に高いという致命的な欠点があることから、一般住宅に採用されることはほとんどありません。

チタン屋根

チタンは、非常に軽量で、さまざまな金属屋根素材の中でも特に耐久性に優れているという特徴を持っています。実際に、チタンを使用した屋根材の耐用年数は50年以上と言われており、他の屋根材とは比較にならない耐久性があります。
ただし、加工自体が非常に難しい…、金属としての価格が高いという大きなデメリットが存在しますので、一般住宅に採用されることがほとんどないです。

銅板屋根

銅板は、かなり昔から屋根材として採用されています。一般住宅でも、谷板金部分に銅板を採用している住宅などはまだ残っています。ただし、現在では、銅板の寿命が来れば、ガルバリウム鋼板に交換されるのが普通です。
銅板のメリットは、その加工のしやすさで、複雑な形状のデザインをかたどることが可能です。そのため、現在でも神社や仏閣などと言った伝統建築の屋根では現役で採用されることがあります。銅素材は、サビると、「緑青」という銅素材特有の変色が発生し、独特の美しさを醸し出すのも特徴です。

このように、一口に『金属屋根』と言っても、さまざまな金属屋根素材が存在しています。
ただし、日本国内の一般住宅における金属屋根は、そのほとんどが『ガルバリウム鋼板屋根(SGL屋根)』と思っておいて構いません。

金属屋根のメリット・デメリット

それでは、自宅の屋根に金属屋根を採用することで得られるメリットと、注意すべきデメリットはどういった点なのかをご紹介していきましょう。

冒頭でご紹介したように、近年瓦屋根から金属屋根に葺き替えする方が増えているのは、金属屋根にすることで屋根が軽くなり、建物の耐震性が向上するというメリットがあるからです。そして金属屋根には、その他にもいくつかのメリットが存在します。ここでは、金属屋根への葺き替えをご検討中の方が注意しておきたいデメリット面もご紹介しておきます。

金属屋根のメリット

それでは、金属屋根のメリット面からご紹介しておきましょう。金属屋根のメリットは、『軽量であること』『加工がしやすいこと』『耐久性が高く雨漏りに強いこと』の3つだと言われています。

軽量というメリットについては、上でも少し触れていますね。近年では、屋根が軽量になればなるほど、建物の耐震性能が高くなると言われており、新築業界・屋根リフォーム業界ともに、より軽量な屋根材にしたいという意向が増えています。瓦屋根は、全屋根材の中でも圧倒的に重量があると言われていることから、葺き替え工事のタイミングで軽量な屋根材にする方が多くなっています。例えば、瓦から金属屋根に葺き替えるだけで、屋根の総重量は約1/8~1/10にまで軽量化されると言われています。
2つ目のメリットとしては『加工がしやすい』というものです。ガルバリウム鋼板製屋根材は、非常に薄く成形されていますので、現場で切断して複雑な屋根形状に合わせるなんてことも可能です。さらに、曲面の多い複雑なデザインまで対応できるなど、どのような屋根にも対応できるという点が人気の理由です。
最後は耐久性の高さです。基本的に、サビなどにも非常に強い素材ですので、屋根面に隙間などが生じる危険が少なく、雨漏りの心配が少ないのが大きなメリットです。また、メーカーにより非常に強固な塗装が最初から施されている製品もあるため、再塗装などの維持にかかるコストを大幅に削減できるという点も大きなメリットです。

金属屋根のデメリット

それでは、金属屋根のデメリット面もご紹介しておきましょう。ガルバリウム鋼板屋根の弱点としてよく言われるのは「遮音性が低い」「断熱性が低い」「サビる」という3つです。

1つ目の遮音性については、非常に薄く成形された屋根材ですので、瓦などと比較すれば、遮音性がどうしても低くなります。例えば、トタン屋根の建物内にいる時、大雨が降れば、屋根に落ちる雨音で会話が聞こえない…なんてことがありますよね。それと似たようなもので、ガルバリウム鋼板屋根も、屋根を打つ雨音が気になってしまう…という声があるのです。したがって、瓦屋根から金属屋根へ葺き替えするという場合、屋根と天井の間に防音材を施工するなどの対策が必要になるでしょう。

断熱性に関しては、金属ですので熱伝導率が高く、建物内の熱が逃げやすく、こもりにくいということから、快適な住空間を作りにくいという点をデメリットに上げる人が多いです。実際に、何の対策も施していない金属屋根の場合、冬場の建物内は冷え込みやすいと言われています。なお、最近では断熱材と一体となった屋根材が登場していますし、表面に断熱塗料が施されているようなものもあります。さらに、屋根裏断熱などの対策をとれば、特に問題となる部分ではありません。

3つ目の『サビる』に関しては、「ガルバリウム鋼板はサビに強いって言ってなかった?」と疑問に思った方も多いでしょう。もちろん、ガルバリウム鋼板屋根は、トタンなどと比較すれば非常にサビに強い屋根材なのですが、金属には間違いないので、絶対にサビない素材ではないのです。例えば、台風などで小石が飛ばされてきて、表面のメッキに傷が入ってしまうと、そこからサビが生じてしまい、気付かないうちに穴あきで雨漏りが…なんてリスクをゼロにすることはありません。スレートや瓦に関しては、素材的にサビる危険はゼロですので、これらと比較した場合にはデメリットになってしまうのは間違いありません。

まとめ

今回は、近年の住宅事情を考えた場合、年々その人気が高くなっていると言われている金属屋根素材の特徴をご紹介してきました。

この記事でご紹介したように、現在では屋根重量が軽量なほど建物の耐震性が高くなると言われていることから、もともと瓦屋根を採用していた住宅が、金属屋根に葺き替えすることが増えています。日本の伝統である瓦屋根が減っていくのは少し悲しいものですが、家族の安全を考えた時には、誰もが高い耐震性を得られる金属屋根の方が良いと思ってしまうことでしょう。実際に、「瓦屋根⇒金属屋根」などと言った屋根リフォームでは、建物の耐震リフォーム補助金などが使える場合もありますので、安価に葺き替え工事を完了させることもできるのです。

この記事では、金属屋根のデメリット面もご紹介しておきましたので、これから金属屋根への葺き替えをご検討中の方は、遮音性や断熱性の問題をどのようにして解消するのかもあらかじめ考えておきしょう。

屋根修理キャンペーン 住まいのお直しを無料で行います!


最新記事

緊急な雨漏りなど
屋根修理をお考えの方はコチラ

お見積もり・お問い合わせはこちら