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今回は、新築業界で非常に人気の高い屋根材であるスレート屋根のメンテナンス手法について考えていきたいと思います。日本国内では、古くから和瓦が愛されてきたという歴史がありますが、瓦は土を焼き固めて成形されるという素材的特徴から、非常に重量のある屋根材となってしまうのが弱点とされます。また、昔から良く採用される土葺きの屋根となれば、瓦だけでなく葺き土の重さまで加わってしまいますので、屋根重量が非常に重たくなってしまう訳です。「屋根の重量なんてどうでも良いのでは?」と考えてしまう方もいるかもしれませんが、実は屋根重量が重くなってしまうと、建物の重心が高くなってしまうことから、耐震性能が悪くなってしまうという致命的なデメリットがあるのです。
そこで近年では、瓦に代わってスレートや金属屋根など、軽量な屋根材の人気が高くなっています。特にスレート屋根は、デザインが豊富であることや施工が容易なので安価だというメリットがあるため、新築業界でもトップクラスのシェアを誇るようになっています。実際に、この記事を読んでいただいている方の中にも、現在スレート材を採用した建物に住んでいるという方は非常に多いと思います。そして、スレート屋根を採用している建物は、定期的な屋根メンテナンスが重要になると言われて、インターネットでいろいろと調べている所なのではないでしょうか?
この記事では、スレート屋根のメンテナンス手法の中でも、「どれを選択すれば良いの?」と迷ってしまう方が多い3つのメンテナンスを比較していきたいと思います。
それでは、スレート屋根の代表的なメンテナンス手法を比較していきたいと思います。スレート屋根は、デザイン性が豊富で、安価に施工できると言う点で、新築業界で非常に高い人気を誇っています。しかし、この屋根材は、表面に施工されている塗装によって各種屋根機能を得ていることから、定期的な塗装メンテナンスが必要不可欠だと言われているのです。実際に、適切なタイミング(7~10年に1度程度)で再塗装を行わなければ、屋根材が急速に劣化してしまい、雨漏りなどを引き起こしてしまうことになります。
こう聞くと、スレート屋根のメンテナンスでは『塗装工事』が最も重要な位置付けにあると考えてしまうものですが、他にもカバー工事や葺き替え工事というメンテナンス手法が存在しており、どのタイミングでどの手法を選択すれば良いのかに迷ってしまう方が少なく無いと言われています。
そこでここでは、それぞれの工法がどのようなメンテナンス手法で、どういったメリットがあるのかを簡単にご紹介していきます。
それではまず、塗装メンテナンスから簡単にご紹介しましょう。屋根は、中に住む人を風雨からも待ってくれる非常に重要な部位だということは誰もが理解していると思います。それでは、こういった屋根は、どの部分で雨や風を防いでいるのだと思いますか?こう聞かれると、ほとんどの方が「表面の屋根材でしょ?」と考えてしまうことでしょう。
しかし、屋根というものは、表面の屋根材だけでなく、屋根材の下に施工されているルーフィングなど、さまざまな材料が協力して雨水を防いでいるのです。そして、新築業界で人気のスレート材に関しては、屋根材自身には防水などの機能はなく、表面に施されている塗装によってその機能を得ているのです。つまり、塗装の効果が切れてしまうと、屋根材自身も湿潤・乾燥を繰り返すことになり、屋根材がどんどん脆くなってしまう訳です。
こういった屋根の劣化を防ぐために、定期的な屋根塗装メンテナンスが必要になると考えましょう。なお、塗装メンテナンスの頻度は、採用する塗料の寿命によって異なり、一般的なシリコン塗料であれば、7~10年程度に一度の頻度で再塗装を入れるのが一般的です。塗装によるメンテナンスのメリットは、葺き替えのように解体などが必要なく、塗料を塗るだけの工事となりますので、短工期で安価に屋根機能が取り戻せるという点です。
次はカバー工事によるメンテナンスです。カバー工事は、既存屋根の上から新たな屋根材を葺いていくという工法で、既存屋根の撤去工事がなくなる分、葺き替え工事よりも安価なうえに短工期で工事が終わる点がメリットになります。さらに、アスベストが含有される古いスレート材を採用した屋根でも、撤去工事が必要ないので、高額な処分費用を先延ばしにすることができると言う点もメリットです。
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一般的に、スレート材の耐用年数は20~25年程度と言われていることから、耐用年数を迎える前にカバー工事を行うのが良いとされています。ただし、再塗装工事を10年スパンで行うと考えた場合、2回目の再塗装のタイミングである築20年目は、塗装ではなくカバー工事を選択するのがオススメです。20年目に再塗装を行った場合、屋根材の寿命が途中で来てしまい、塗料の寿命が残っている状態で、新たなメンテナンスを行うことになり2回目の再塗装工事の費用が無駄になってしまう恐れがあるのです。
スレート屋根の大規模メンテナンスに関しては、2回目の再塗装のタイミングはカバー工事がオススメと覚えておきましょう。
最後は、スレート屋根における葺き替え工事です。葺き替え工事は、別の記事で詳しくご紹介していますが、既存屋根を全て撤去してしまい、屋根下地から新たにやり替えるメンテナンス手法となります。上述の塗装メンテナンスやカバー工事に関しては、表面的な屋根の補修はできるのですが、屋根下地の劣化までを直すことができません。葺き替え工事の場合は、屋根のみは新築状態にまで戻すことができるため、施工費はかかるものの建物の寿命を延ばすことにつながるというメリットが得られるのです。また、塗装にしろカバー工事にしろ、屋根材の劣化が進行しすぎている場合、施工を進めることができなくなってしまいます。つまり、定期的なメンテナンスを怠ってしまい、雨漏りまで発展してしまった…なんて状態になると、必然的に葺き替えを選択せざるを得ない…なんてことも考えられるのです。
なお、築10年目に屋根塗装⇒築20年目にカバー工事など、適切なタイミングで屋根メンテナンスを行っている場合、築35~40年目に葺き替え工事を行うといった感じになると考えておきましょう。
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今回は、新築業界で非常に高い人気を誇るスレート屋根に関して、スレート屋根の代表的なメンテナンス手法と、「どのメンテナンスを行うのか?」ということを判断するための基礎知識をご紹介してきました。
スレート屋根の建物は、基本的に築7~10年目に塗装工事、築20年程度でカバー工事を行うというのが一般的なメンテナンス方法だと考えておきましょう。しかし、メンテナンスコストを気にしてしまい、必要なタイミングで前述のようなメンテナンスを行わなかった場合、屋根下地まで劣化が進行してしまい、工事費が高額な葺き替え工事をせざるを得ない…なんてことも考えられます。屋根は、日常生活の中でなかなか目がいかない場所ですので、劣化状態に気付けずにメンテナンスが遅れてしまうということが多いです。こういった状態になってしまうと、建物の維持に余計なコストがかかってしまうことになりますので、定期的に専門業者に点検してもらう体制を作っておくのがオススメです。