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『陸屋根』に防水工事は必要?おさえておきたい雨漏り対策についてご説明

今回は、建物の外観イメージを決めると言っても良い『屋根形状』に関して、雨漏りリスクの面から気を付けておきたいポイントについてご紹介したいと思います。近年の新築業界では、洋風でスタイリッシュな外観を持った建物が非常に流行しており、『片流れ屋根』や『陸屋根』などと呼ばれる屋根形状を採用する方が非常に増えていると言われています。これらの屋根形状に関しては、非常にモダンでスタイリッシュな外観を実現できるため、建物の外観的なデザインを重視する場合には非常にオススメの屋根形状といえます。
しかし、屋根形状というものは、雨漏りとの関係もおさえておかなければならないということをご存知でしょうか?新築住宅を建てる時の打ち合わせなどでは、できるだけ好みの外観になるようにと考えて施工業者と相談する人が多いのですが、実は近年非常に高い人気を誇る『陸屋根』は、他の屋根形状と比較すると「雨漏りリスクが高い…」というデメリットを持っているのです。「陸屋根ってどんな形?」という方のために簡単にご紹介しておくと、この屋根形状は、マンションの屋上のように平らな形状をした屋根で、サイコロのような見た目のモダンな建物を実現できる屋根形状です。しかし、平らな形状をしていることから、通常の屋根形状とは異なり、長時間屋根に雨水が留まってしまうこととなるのです。そのため、築年数が経過していくと、屋根に施されている防水対策などに不具合が出てしまい、その結果雨漏りにつながってしまう危険が高くなるのです。
屋根というものは、中に住む人を風雨から守ってくれるものです。したがって、「外観デザイン」だけを重視して形を選択するのではなく、きちんと屋根形状ごとのデメリットもおさえておかなければいけません。そこで今回は、現在『陸屋根』の採用をご検討中の方に、「雨漏りさせないためにはどうすれば良いのか?」という注意ポイントをご紹介しておきます。

陸屋根の防水工事

一軒家のように傾斜のある屋根とは異なり、陸屋根は勾配がないため、水がその場で滞ります。
そのため、建物に雨水が染み込まないように防水工事を行う必要があります。
ここでは陸屋根の防水工事の種類についてご紹介します。

シート防水

シート状の材料を用いて防水層を作る工法です。

塩化ビニール樹脂製のシートとゴムシートがあります。
塩ビシートは、紫外線に強い耐候性を備える材質です。
施工の方法は「接着工法」もしくは「機械的固定工法」の2つの方法があります。接着工法は接着材を塗って貼り付けていく工法で、機械的固定工法はビスなどを用いて固定していく工法です。
ゴムシートは伸縮性などには優れていますが、シート自体も薄く劣化しやすいデメリットがあります。

塗膜防水

塗膜防水工法とは、防水機能を持つ塗料を塗る方法です。

ウレタン防水とFRP防水の2種類の塗料が代表的で、ウレタン防水はどのような形状の屋根にも用いることができ、塗り替えを行うことで定期的にメンテナンスが可能なのでより多く使用されています。

アスファルト防水

アスファルト防水は、合成繊維不綿布にアスファルトを染み込ませ、周りにもコーティングした防水シートを用いる防水方法です。このルーフィングを貼り重ねることで防水層を形成していきます。

屋根の防水シートのメンテナンス


それでは、陸屋根を採用する方が、普段の生活の中で「雨漏りさせないため!」にチェックしておきたいポイントをご紹介していきましょう。陸屋根の人気が非常に高い人気を誇っているのは、モダンでスタイリッシュな外観デザインを実現できることや、屋上を有効活用できるなどといったスペース的なメリットがあるためです。
しかし、上述しているように、雨水が長くとどまってしまう形状になりますので、他の屋根形状と比較すると、雨漏りリスクが高くなってしまうというデメリットを持っているのです。現在、陸屋根の建物に住んでいるという方や、これから陸屋根の建物を建築しようと計画している方は、以下の点に注意して雨漏りさせないようにしましょう。

防水シートのメンテナンスを忘れずに

古くから日本国内で採用されている『切妻屋根』などをイメージしていただければわかりやすいですが、屋根というものは、屋根に落ちた雨水を適切に排水するため、ある程度の勾配を考慮して作られています。しかし、陸屋根に関しては、マンションの屋上のように平らな形状をしており、十分な勾配を確保することはできず、屋根の防水層が雨水を一手に受けるようになっています。したがって、陸屋根を作る場合には、防水シートが非常に重要なのですが、築年数が経過してしまうと経年劣化やによって防水シートが傷んでしまうわけです。
特に注意が必要なのは、防水シートを張り合わせているジョイント部分や、パラペット※1の立ち上がり部分は非常に傷みやすい場所となっており、この部分の劣化から雨水が侵入し雨漏りしてしまっている…ということが非常に多いのです。防水シートのメンテナンスは、10年に1度程度の頻度で行うものと言われているのですが、台風や積雪などの自然現象によってそれよりも早く劣化が進む場合もあります。したがって、陸屋根で雨漏りを防ぐためには、専門業者に定期的に防水層の点検をしてもらい、劣化が見られた場合には早めにメンテナンスを入れるという体制を作ることが重要です。

パラペットとは?
建物の屋上やバルコニーの外周部の先端に設けられた低い立ち上がり部分の壁。屋根防水の納まり上、重要な役割を持っている。
引用:コトバンク

パラペットの笠木の劣化に注意

パラペットには、雨水の侵入を防ぐため、笠木と呼ばれる板金が被されています。この笠木は、釘などでしっかりと固定されているのですが、常に風雨の影響を受け続ける部分となるため、経年劣化によって徐々に固定力が緩み、板金の浮きから笠木に隙間ができる…なんて状況になりやすいです。板金が浮いてしまうと、強風を伴う横殴りの雨などがあった場合に、隙間から雨水が侵入し、雨漏りを引き起こしてしまう危険があるのです。
したがって、普段の生活の中などで、定期的に笠木の浮きはないか?釘が抜けている部分が無いか?などのチェックを行うようにしましょう。

防水塗装の劣化に注意

これは陸屋根だけでなく、ベランダなどから雨漏りしてしまう要因でもあるのですが、経年劣化で防水層が膨れあがっていたり、めくれ、剥がれが生じている場合には注意が必要です。陸屋根などは、躯体部分からの水の侵入を防ぐため、防水塗装によって防水層が作られているのですが、経年劣化によって塗装の効果が無くなってしまうのです。塗装の劣化は、放置してしまう人が多いのですが、放置しても自然と改善されるようなことはありませんし、そこからの水の侵入による雨漏りを引き起こす恐れがあるので、出来るだけ早くメンテナンスしてもらいましょう。

排水口周りのトラブルに注意

陸屋根には、雨水を受け流すために排水口(ドレン)が備え付けられています。この部分は、屋根に落ちた雨水を一手に集水し適切に排水する役割を持っているため、特に劣化が早い場所だと覚えておきましょう。当然、取り付け部分などにひび割れが見える…塗装が剥がれている…などと言った場合には、業者さんにメンテナンスをしてもらう必要があるでしょう。また、排水口には屋上に飛ばされてきた落ち葉やゴミが集まってしまうこともあるので注意です。排水口周辺にゴミが溜まってしまうと、排水不全を引き起こしてしまい、屋根に水たまりができてしまう原因となります。長時間水が留まってしまうと、防水シートの劣化を速めてしまうことになりますし、最悪の場合、雨漏りを引き起こしてしまいますので、定期的に排水口周りの清掃を行いましょう。

まとめ

今回は、モダンでスタイリッシュな建物が実現できると、近年非常に高い人気を誇る屋根形状『陸屋根』の注意点をご紹介しました。この記事でご紹介したように、平らな形状となる陸屋根は、通常の屋根と比較しても雨漏りリスクが非常に高くなってしまうというデメリットを持っています。
もちろん、しっかりとした施工業者が作る陸屋根であれば、すぐに雨漏りする…なんてことは考えられませんが、日々のメンテナンスを怠ってしまうと、意外と簡単に雨漏りが発生してしまう危険があると考えておきましょう。屋根のメンテナンスに関しては、費用が掛かることですし、「まだ雨漏りしてないから…」などと先延ばしにしてしまう人が少なくないのではないでしょうか。しかし、小さな屋根の損傷だったとしても、それを放置してしまうと、どんどん被害が大きくなり、いざ修理すると決めた時には、高額な費用が掛かるだけでなく、建物の価値まで下げてしまう可能性もあるのです。
小さな劣化から、取り返しのつかないところまで広がり、建て替えが必要…なんてことにならないよう、定期的な点検やメンテナンスは怠らないようにしましょう。結果的に、そういった小まめな対応が最も安価に建物を維持することにつながるはずです。
雨漏りでお悩みの方は、住まいるドクターにお任せください。

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